没データとか

[少女偽談より]
……

ねぇ、修一郎様……

あの時……貴方が私の嘘に気付かなかったら、
一体如何なっていたのでしょうね?

私はあのまま……お二人を手に掛けてたのでしょうか。
それとも、貴方の手によって殺されてたのでしょうか。

私には分かりません。
自分の気持ちなんて、これっぽッちも分かりません。

……どちらでも良かったんです。
どちらに転んでも、それで終わりを迎える事が出来るから。

結局、貴方に嘘を見抜かれて……
どちらに転ぶ事も無く終わっちゃいましたがね。

……

……イんや、後悔なんてしちゃァいませんよ。
コンナ小さい子を殺したくはなかった。

……本心。ですよ。
今は、この子と貴方……三人で共に生きたい。

妹?娘?……まァ、どちらでもいいか。
あんまり変わらないね。

貴方は……兄?それとも旦那?
アァァ。恥ずかしい。柄じゃァないね。

本心?それは秘密です。

……

……今までの事全部、後悔していない訳ではありません。

過去を忘れる事は出来ませんし、
消す事も……殺す事も出来ません。
そういう意味では、呪いなんて終わる訳がないんです。

失くした指も……お腹の傷も……
箱の事も……家の事も……

亡くなった村の人々も……
美奈子様も……加奈子様も……
全部覚えています。

でも、もう呪いだとは思いません。
ただ……皆が道を間違えただけです。

その中でも……私は道を大きく逸れてしまった。

それでも……貴方は良いと言う。
それでも私と共に生きると言ってくれる。

……それだけで、私は十分でございます。

……

……ええ、私も同じでございますよ。